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人工乳房関連で33人死亡、メーカーが自主回収

米食品医薬品局(FDA)が先月、がんで切除した乳房の再建や豊胸手術などで使われる人工乳房が原因とみられるリンパ腫により世界で33人が亡くなったと発表。

死者以外に573人の患者を確認。

大半がアイルランド製薬大手アラガンの製品を使用していたことで、アラガン社では世界的に対象製品を自主回収し、販売停止としました。

回収するのは、乳がんなどの手術後に入れる販売名「ナトレルブレスト・インプラント」「ナトレル410ブレスト・インプラント」のゲル充填人工乳房と、「ナトレル133ティッシュ・エキスパンダー」の皮膚拡張器の3製品。

日本では長く人工乳房による再建は公的保険がきかず、2013年にやっと医療機器として公的医療保険の適用を受けられるようになりました。

そして、公的保険が使えるのは同社の製品のみ。

この影響を受け、日本では人工物による再建手術がストップした状態です。

日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会でも、すでに利用した人、またこれから利用しようと待機中の人、また利用を希する人に向けの情報をHPで掲載中。
http://jopbs.umin.jp/general/

例えば、ティッシュエキスパンダー(皮膚拡張期)がすでに入っていて、インプラントの手術を待機している人に向けては、

・9 月以降正式に販売再開となるアラガン社の別製品をを用いた手術へ向け待機する。
(ただし、ラウンド形状のスムースタイプ(表面がつるつる)のため、リンパ腫 のリスクは限りなく低くなりますが、破損や被膜拘縮等の合併症は増加)

・自家組織再建(自分の身体の一部を使う方法)を検討する。

・他種のインプラントが健康保険で認可されるまで待機する (ただし、メーカーや具体的な期日は未定。低率ながら待機中に現在挿入しているティッシュエキスパンダーの破損のリスクあり)

・自費診療で国内では未承認である他種のテクスチャードタイプティッシュエキスパンダー、インプラントを使用する。

といった選択肢を示しています。

公的な保険が効くようになったからと、再建を決めた人も多かったはず。

この先、どうなるのでしょうね。。

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がんの臨床試験を探す

臨床試験とは、人を対象に「治療を兼ねた試験」のことをいいます。

新しい薬や新しい治療が本当に効果があるのか、安全性に問題はないかを確認するために行われます。

並みの治療と誤解している人もいますが、「標準治療」は現時点で最も効果が期待でき、安全性も確認された、最善の治療のことをいいます。


現在使われている薬や標準治療も、数千人の患者さんが臨床研究に参加してくれたおかげで確立しました。

国立がん研究センターでは、国内で行われているがんの臨床試験を検索するサイトを作成、公開しています。
https://ct.ganjoho.jp/category/input


臨床試験は、過去の患者さんからもらった恩恵を、今度は自分が将来の患者さんに渡すためのものとも言えますね。


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がんゲノム医療

先週、厚生労働省が、がん患者の遺伝子変異を調べ最適な薬を選ぶ「がんゲノム医療」用の検査について、公的医療保険の適用を決めた、というニュースが流れました。
https://www.ncc.go.jp/jp/information/pr_release/2019/0529/index.html

私たちの体は、約37兆個もの細胞からなっています。

その1つ1つの細胞の中には「核」と呼ばれる大切な部分があり、その中に遺伝子を乗せた染色体が入っています。

「ゲノム」とは、染色体に含まれるすべての遺伝子と遺伝情報のことをいいます。

体の設計図のようなものですね。

そして、「がんゲノム医療 」とは、主にがんの組織を用いて、遺伝子を網羅的に調べ、一人一人の体質や病状に合わせて治療などを行う医療をいいます。

実は、一部のがんの治療では、すでに標準治療として、がんの組織などを用いて1つまたはいくつかの遺伝子を調べる「がん遺伝子検査」を行い、遺伝子に合う薬の選択がすでに行われています。

この「がん遺伝子検査」は、がんゲノム医療に含まれません。

「がんゲノム医療」が行われるのは、標準治療がないまたは終了しているなどの条件を満たす場合です。

今回、公的医療保険が適用になることが決まったのは、遺伝子変異を明らかにして合う薬があるかどうかを調べる「がん遺伝子パネル検査」と呼ばれる検査です。

がん遺伝子パネル検査を受けて、自分のがんに合う薬の使用(臨床試験を含む)に結びつく人は全体の10%程度ともいわれています。

今後に期待したいですね。
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ウイッグ購入費用助成金

さまざまな副作用が伴う抗がん剤治療の中でも、脱毛は特に女性にとっては精神的なダメージが大きな副作用の1つ。

対策として利用することが多いのがウィッグ(かつら)。

医療用と呼ばれるものからファッション用まで、種類も金額もさまざまです。

高価なものは、30万円を超えるようなものもあります。

薬の投与が終了すれば髪が生えてくることが分かっているし、高額な治療費もかかる中で、あまりお金もかけられないしと・・・購入をためらう人も。

抗がん剤治療の副作用が原因で起きる脱毛対策なのだから、購入費用が医療費控除の対象になればいいのですが、直接治療に必要な費用でもなく、松葉杖などのようにリハビリに必要なものでもないため対象になりません。

もちろん、健康保険の対象でもありません。

でも、最近は多くの自治体でウイッグ購入費用の助成を受けられるようになりました。

例えば横浜市では、購入から1年以内であれば1万円を限度として助成金が受け取れます。
http://www.city.yokohama.lg.jp/iryo/sougoutekinagantaisaku/wigannai.html

帽子や材料費なども助成の対象になるようですから、思い当たる人は住んでいる自治体に問い合わせるといいですね。







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乳がん検診はマンモ単独で大丈夫なのか?

乳がん検診には、問診・視触診、マンモグラフィ、超音波(エコー)を用いた検診があります。

乳がんかどうか、良性か悪性かの確実な診断をつけるためには、こういった検査やその他の病理診断を組み合わせて行います。


「乳がん検診無料クーポン」が、40歳、45歳、50歳、55歳、60歳になった女性に配布されるようになったので、1度くらい検診を受けたことがある人も多いと思います。


自治体が行うがん検診について、厚生労働省は、40歳以上を対象に2年に1回、マンモグラフィーと視触診の組み合わせを推奨してきた方針を見直し、マンモグラフィーだけでもよいとしました。
https://www.mhlw.go.jp/stf/shingi2/0000092939.html


日本人女性はマンモグラフィに不向きとも言われます。

理由は、日本人女性の罹患年齢のピークが40代と若く、欧米女性に比べて脂肪が少なく乳腺が濃い女性が多いため。


ただ、自治体の検診の目的は、全員を救うのではなく、ある集団全体の死亡率を下げるための対策型検診です。


自分の乳がんリスク(乳腺が濃い、乳腺の病気になったことがある、家族に乳がんにかかった人がいるなど)を知ることは大切なので、自分の乳腺の特徴を知るためにマンモを利用するのは、メリットになるんかもしれません。

でも、マンモが大丈夫だったからってそれだけでは安心材料にはならないことも覚えておきましょう。
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