年金開始70歳以降も可

老後の生活の支えとなる公的年金。

先週、国が公的年金の受給開始年齢を70歳以降も選択可能にすることを検討中、といったニュースが流れました。

え、年金の受給開始年齢が70歳以降になるの?!と驚いた人も多かったかもしれませんね。


老齢年金は、1階部分にあたる老齢基礎年金も、2階部分にあたる老齢厚生年金も支給開始年齢は原則65歳です。

老齢厚生年金には生年月日と性別によって、60歳から受け取りができる「特別支給の老齢厚生年金」がありますが、男性は昭和36年4月2日以降生まれ、女性は5年遅れの昭和41年4月2日以降生まれの人の場合、「特別支給の老齢厚生年金」は支給されないので、老齢厚生年金も65歳からの支給開始となります。


と書くと、ほとんどの人は65歳から全額受け取れるんだ、と思いますね。

でも、日本の公的年金制度には、繰上げ受給、繰下げ受給という制度があり、実質「60歳から70歳の間で、自分で受け取り時期を自由に選べる」制度です。
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/roureinenkin/kuriage-kurisage/index.html

65歳受け取り額を100と考えると、60歳では70(70%)、70歳では140(140%)になり、この比率は受給している間ずっと変わりません。

1か月ごとに繰上げ、繰下げが選べるので、自分は66歳と5カ月で受給しよう、ということもできるわけです。


年金制度は今でも、60歳から70歳の間で自由に受給時期を選べる制度なのですから、これからは自分の働き方や老後の過ご方によって70歳過ぎても、自分で時期を選択する時代になった、と思えばいいんじゃないかしらね。
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年金と時効

公的年金の請求をするときに提出する書類を年金請求書といいます。

これを提出しないと年金はもらえません。

請求が遅れても5年前の支給分までは支給してくれます。

でも、残念ながら5年より前の支給分は時効となり、受け取ることができません。

ただし、例外もあります。

10年ほど前、「宙に浮いた年金記録」が大きな社会問題となりました。

その時にできた法律が「年金時効特例法」です。
http://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/tokureiho/20140627.html

この法律では、新たに年金記録が追加されたり、訂正されて金額が増えた場合は、5年の時効を撤廃。

受給権発生までさかのぼって支給されるようになりました。

現在価値に見合う金額にするため遅延特別加算金も一緒に支給されます。

社会保険庁時代の記録なので、対象者の多くは高齢者。年金をもらう人が亡くなられてから、改めて発覚するという場面も多そうです。

本人が亡くなっている場合は、遺族が未支給金としてうけとれます。

もちろん、時効特例給付は課税の期限である5年を超えた分なので、課税もありません。

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国民年金の任意加入制度

20歳から60歳まで40年間、国民年金保険料を納めた人が65歳から受け取れる老齢基礎年金の額は、77万9300円(平成29年度)です。


40年のうちで、保険料の納め忘れや保険料免除の期間があったりすると、その期間に応じて年金額が減少することになっています。


たとえば、30年(360か月)保険料を納め、10年は納めなかったという人なら、77万9300円×360/480=58万4475円になります。

さて、国民年金には、60歳以降も保険料を払い続ける「任意加入 」という制度があります。
http://www.nenkin.go.jp/service/kokunen/kanyu/20140627-03.html

この任意加入制度によって、60歳以降も延長して保険料を納めることが認められています。


ただし、受け取り金額を満額より増やすことはできません。


この制度を利用できるのは、

1.年金額を増やしたい65歳までの人
2.受給資格期間を満たしていない70歳までの人
3.外国に居住する20歳以上65歳未満の日本人

ただし、年金額を増やすために任意加入した場合、保険料を上回る年金を受け取るには長生きが前提になります。

60歳を過ぎて年間約20万円に近い保険料の支払いは、なかなか大変ですが、長生きしそうなら上手利用するのも一つの方法ですね。

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遺族年金はどんな人がもらえる?

遺族年金は、国民年金または厚生年金保険の被保険者(加入者)または被保険者であった人が、亡くなったときに、そのによって生計を維持されていた遺族が受けることができる年金です。


被保険者であった人については、受給資格期間が25年以上あることが必要です。


遺族年金には、「遺族基礎年金」「遺族厚生年金」があります。

亡くなった人の年金の納付状況などによって、いずれかまたは両方の年金が受け取れます。


遺族年金を受け取るには、亡くなった人の年金の納付状況の他、遺族年金を受け取る方の年齢・優先順位などの条件が設けられています。

国民年金から受けとれる遺族基礎年金は、2014年3月までは、受給できるのは「子供のいる妻」か「子供」に限られていました。

夫は受給できなかったわけですね。

この男女差を解消するため、「子供のいる妻」が「子供のいる配偶者」に変更され、2014年4月から父子家庭も遺族基礎年金を受給できるようになっています。

自分や配偶者に万一のことが起きた際に、いくらの収入がありいくら不足するのかをあらかじめ考えておくことは、大切なリスク管理ですね。
http://www.jili.or.jp/lifeplan/lifesecurity/provision/11.html
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企業年金連合会「企業年金記録確認サービス」を利用しよう。

企業年金連合会(旧厚生年金基金連合会)は、企業年金制度(厚生年金基金や確定給付企業年金など)のある企業を短期間(10年未満)で退職した人などに、年金給付を行っている団体です。


企業年金制度に加入している事業所(会社)に勤めていたことがあり、そこを10年未満で退職したことがある人や、加入していた企業年金の制度が解散したことがある人などの、企業年金を引き継いで管理をしています。


一般的に年金というと、公的年金(国民年金や厚生年金)も企業年金も同じようなものだと考えがちですが、実は全く別の年金なので、公的年金と企業年金は別々に請求しなければなりません(住所の変更なども別にします)。


また、企業年金は、加入期間が1ヶ月であっても年金の受給対象となります。


現在、公的年金の受給資格は原則10年以上の年金加入が条件なため、企業年金も同じ条件のような勘違いをしてしまいますが、公的年金の受給資格要件とは関係なく受け取ることができます。


多くの勘違いが重なって、自分の年金が企業年金連合会で管理されていることもさえ知らずに過ごしている方が、かなりの数いるようです。



企業年金連合会では、ホームページにおいて、自分が中途脱退者かどうかの確認サービスを行っています。


企業年金のある会社を10年未満で退職した方、あるいは解散してしまった経験を持つ方は、引き継がれている年金がないか確認してみましょう。
https://www.pfa.or.jp/otoiawase/service/index.html
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