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「ねんきん定期便」では分からない年金

企業年金連合会(旧厚生年金基金連合会)は、企業年金制度(厚生年金基金や確定給付企業年金など)のある企業を短期間(10年未満)で退職した人などに、年金給付を行っている団体です。


企業年金制度に加入している事業所(会社)に勤めていたことがあり、そこを10年未満で退職したことがある人や、加入していた企業年金の制度が解散したことがある人などの、企業年金を引き継いで管理をしています。

過去には大企業を中心に、多くの会社員が「厚生年金基金」に加入していました。

かつては千を数えた基金ですが、現在残っているのは8つのみ。

そのため、すでに年金を受け取っている人や、これから年金を受け取る人のなかには、国からだけではなく、厚生年金基金を受け継いだ「企業年金連合会」から年金が受け取る人が少なくありません。


一般的に年金というと、公的年金(国民年金や厚生年金)も企業年金も同じようなものだと考えがちですが、実は全く別の年金なので、公的年金と企業年金は別々に請求しなければなりません(住所の変更なども別にします)。


また、企業年金は、加入期間が1ヶ月であっても年金の受給対象となります。


現在、公的年金の受給資格は原則10年以上の年金加入が条件なため、企業年金も同じ条件のような勘違いをしてしまいますが、公的年金の受給資格要件とは関係なく受け取ることができます。


多くの勘違いが重なって、自分の年金が企業年金連合会で管理されていることもさえ知らずに過ごしている方が、かなりの数いるようです。

企業年金連合会では、ホームページにおいて、自分が中途脱退者かどうかの確認サービスを行っています。
https://www.pfa.or.jp/otoiawase/service/

企業年金のある会社を10年未満で退職した方、あるいは解散してしまった経験を持つ方は、引き継がれている年金がないか確認してみるといいですね。
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年金はいくらもらえる?

「老後資金に2000万円」は、今年の流行語大賞になりそうなくらいに有名なフレーズになりました。

老後資金にいくら必要か、何歳まで働くかは人それぞれですが、まずは、受け取れる公的年金の目安額はおさえておきたいところ。

厚生労働省が公表している「平成29年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、

国民年金(老齢基礎年金)だけ受け取っている人の平均支給額は、月額で55,615円。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000106808_1.html

国民年金の満額の支給額は現在64,941円ですが、これは40年間保険料を支払った場合の金額。

実際には、満額もらっている人ばかりではないということですね。

会社員や公務員だった期間がある人で、厚生年金と国民年金が支給されている人の月額の平均支給額は144,903円です。

厚生年金は加入期間や報酬によって、支給される金額に差があるため、現在は男女差が大きく、男性が165,668円円、女性が103,026円と、6万円ほどの差があります。

現役時代の収入が高かった人は厚生年金もたくさん貰えるかと言うというと、そうはならず、厚生年金制度の関係で、月額25万円以上を貰っている人は少数派。

普通の収入のサラリーマンだと、月額20万円ぐらいが目安ってことになりますね。

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6割の以上の人は、自分が将来受け取れる年金額を知りません

金融広報中央委員会が、金融の知識や判断力を問う「金融リテラシー調査」の結果を公開しています。
https://www.shiruporuto.jp/public/document/container/literacy_chosa/2019/

2019年3月に行なわれたインターネット調査には、全国の18~79歳の個人25,000人が回答。

調査は、2016年に続き2回目になります。

金融リテラシーの現状、海外調査との比較、都道府県別分析、投資行動などの集計結果もエクセルファイルで公表しています。

調査結果を見ると、株式、投資信託、外貨預金などを購入したことがあるのは2~3割で、そのうちの2割くらいの人は、それらの商品性を理解しないまま購入しています。

また、回答者のうち38.7%の人は、金融や経済に関する情報を月に1度も見ていません。

金融商品選択時の情報源で最も多かったのは「ウェブサイト」。

以下「金融機関窓口での相談」「金融機関に置いてあるパンフレット」「テレビ・新聞雑誌等」「家族・友人との会話等」の順となっています。

興味深かったのは、自分の年金について、受け取れる金額、被保険者としての種類、年金受給の必要加入期間を認識している人は、4割程度。

6割以上の人は自分の年金について何もしらないというのが現状です。

老後の必要資金2000万円のインパクトが大きかった理由は、そのへんにありもそうですね。
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「繰下げ支給」を待機中に死亡した人の年金

現在の公的年金は、65歳から受け取り始め、その後亡くなるまで支給されます。

支給開始を65歳から遅らせることを「繰下げ支給」と言いますが、そのメリットは、年金の金額が増えること。

65歳から支給される年金の金額に対し、「0.7%×繰下げた月数」の割合で増額されます。

70歳まで繰り下げると、年金の金額が42%増えます。

リタイヤ時期を遅らせて、働いている間は年金をもらわず、その代わり後からもらう金額を増やそうと考える人も増えるかもしれませんね。

ところが、繰下げ支給をするべく待機している時に、急な病気や不慮の事故などで死亡してしまったら、年金はどうなるのでしょうか。

まったく年金が貰えないままになってしまうのは、損した気持ちになりますね。

実は、遺族がいる場合は、本人に代わって未払いの年金を請求することができます。

この場合の遺族は、「待機をしていた人が亡くなったくなった当時、その人と生計を同じくしてい、3親等内の親族」です。
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/todoke/kyotsu/20140731-02.html

この場合、65歳から受け取るはずだった金額が支給されていないという扱いになるため、「繰下げ支給」で増えた金額ではありません。

受け取る手段があることは、覚えておくといいですね。


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ねんきんネットの上手な使い方

ねんきんネットは、インターネットを使って、自分の年金の見込み額や年金の記録などの情報を手軽に確認できるサービスです。
https://www.nenkin.go.jp/n_net/


確認できるのは、自分自身の年金記録、将来の年金見込額、電子版「ねんきん定期便」の閲覧、日本年金機構から郵送された各種通知書の確認などです。

もちろんスマートホンからからもOK。

利用するには、利用登録をする必要があり、基礎年金番号及びメールアドレスが必要となります。

基礎年金番号は、自分の年金手帳や基礎年金番号通知書などで確認できます。

また、初回登録には17桁の番号からなるアクセスキーが必要になります。

ねんきん定期便などに記載されているので確認してみましょう。

アクセスキーがない人は、ユーザーID発行申し込みを行うと、日本年金機構からユーザーIDが記載されたハガキが1週間ほどで郵送されてきます。

昨年11月からは、マイナンバーカードをもっている場合は、マイナポータルにログインすれば、ねんきんネットのユーザーIDを未取得であっても、ねんきんネットにログインできるようになりました。

将来、年金がいくら受け取れるかは、日本年金機構に保管されている年金記録で決まります。

転職した、独立したなど人生の節目にちゃんと手続きしているか確認することは大切なことです。

また、ねんきんネットでは今後の働き方や収入、受け取り時期に応じて、将来の年金額がどのように変わるかを試算することもできます。

公的年金は老後の生活費のすべてを保障するものではありませんが、不足分をどうやって用意していくか、どんな働き方をしていくか、自分で考えるツールとして上手に利用するといいですね。




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